銀河鉄道999シネマコンサート大阪感想 フェスティバルホール

2022年1月9日、大阪フェスティバルホールにて、
「銀河鉄道999」のシネマコンサートがありました。

銀河鉄道999 シネマ・コンサート -再演-大阪公演概要

公演日 2022/1/9(日)
開場 / 開演 16:00 / 17:00
会場 大阪・フェスティバルホール

作品『劇場版 銀河鉄道999』(1979年公開)とは

「銀河鉄道999」最初の劇場用長編。
SFアニメブームを巻き起こした、
日本アニメ史に残る珠玉の名作。
身体を機械に変えることで人間が永遠の命を手にした未来。
機械の身体を買うことができない鉄郎は、
機械の身体をタダでくれる星へ向かう銀河超特急999号に憧れていた。
やがて母を機械伯爵に奪われた鉄郎は、
謎の美女メーテルから999号のパスをもらい、ともに地球を旅立つ。
旅の中のアンタレスや女海賊エメラルダス、
キャプテン・ハーロックとその親友大山トチローとの出会いによって、
鉄郎はたくましく成長していった。
しかし、999号の最終駅には・・・。

原作者:松本零士

製作:東映アニメーション
配給:東映
企画・原作・構成:松本零士
製作総指揮:今田智憲
企画:有賀健・高見義雄
脚本:石森史郎
監修:市川 崑
監督:りんたろう
作画監督:小松原一男
美術:椋尾 篁・窪田忠雄
音楽:青木 望

引用:ローソンチケット

銀河鉄道999シネマコンサート公式
https://www.promax.co.jp/galaxyexpress999/

銀河鉄道999シネマコンサートに行ってきました

1月9日、大阪では「えべっさん」が始まるその日、
えべっさんに行ってから、大阪フェスティバルホールへ。

YouTubeでたまたま昨年のシネマコンサートの様子を見て、
「今度あったら絶対に行きたい」と願っていたイベントでした。

この表示を見た時、
鉄郎が「俺はとうとう行くんだ」と999で離陸しながら呟いてるように、
「ついに私は見るんだ」と思いました。

この作品は、私はテレビとビデオでしか見たことがありませんでした。
それが大きなスクリーンで、しかも生演奏と生歌で再現なんて、
それだけで感激でございます。

大阪フェスティバルホールの吹き抜けの所。
昨年、久保田利伸ライブに行った時以来です。

ここでは物販があり、パンフレットを購入しました。

もう、表紙を見てるだけで、
心の中は子供の頃に帰り始めてたかも。

それにしても自分も含めて、
あの頃「少年少女」だった人たちのなんと多い事か(笑)
ここに来てるおっちゃんら、メーテルに憧れたんやろな~。
あんな切れ長で長い髪の女性、現実世界にはなかなかおらんけど。

それとアニメのイベントでは出没する、
コスプレイヤーも登場。
メーテルのコスプレをしてる男性でした。

「きれいなメーテルさんやな~」と思って見てたら、
ふと声が聞こえてきて野太い男性の声でした・・・。

そして、会場に入って開演を待っていたら、
影ナレ(場内や、観覧マナーをアナウンスする声)が、
野沢雅子さんじゃあ~りませんか?
今回は登場しない、テレビアニメ版の鉄郎の声で、
観覧に当たってのマナーのご案内がありました。

場内はほぼ満席で、開いてる席はほどんどありませんでした。

野沢さん、ウチの母親より年上。
まだまだお元気そうです。

そして開演になり、大阪公演を担当するオーケストラ、
大阪センチュリー交響楽団の皆さんと、
「銀河鉄道999」スペシャルバンドの皆さんが壇上に出てきて、
最後に指揮者の栗田博文氏登場。
いよいよ上映です。

城達也のナレーションで始まり、
序曲メインテーマの生演奏。
それだけで鳥肌ものでした。

それにしても星野鉄郎くん。
すさまじい身体能力です。
銀河鉄道のパスを盗んでもはや万事休すとい時に、
メーテルに促されて階段を上る前に高いところから落ちるのですが、
傷ひとつなく無事着地。

自分は小学生の時に地上4メートルから落ちて怪我して、
人生初の入院をしたことがあるので、
「そこはアニメなんだから」と思いつつも、
内心ツッコミを入れてました(笑)

そして、メーテルの長い髪・・・。
改めて見てると、ドライヤーやブラッシングが大変そう(ぉぃ)

そんな野暮なツッコミを入れつつも、
999号出発の離陸のシーンで早々と涙腺がゆるんできました。
子供の頃、親に何度も「999の映画が見たい」とごねても、
混雑が嫌いな親には許してもらえず、映画館に行けなかったので、
このキラびやかな摩天楼のシーンをテレビの予告映像で見るだけで悔しかった思い出。

やっとこの場面をスクリーンで見ることが出来て、
そしてタケカワユキヒデ氏の生歌「Taking Off」。
このまま時間が止まって欲しいとさえ思いました。
しかし、本編はこの「Taking Off」はフェードアウトするので、
そこはどうなるのか気になったのですが、
「おぉ、そんな終わり方か」となりました。
DVDが出たり、またまた再演がある時に、
実際に確かめられたらいいですね。

惑星タイタンでぶどう谷の山賊にメーテルをさらわれ、
トチローの母に助けられる鉄郎さん。
行く先々で「999に乗ってる」とか、
「機械伯爵を56す」とか豪語して、
子供の頃は「勇敢でカッコいい」と思ったのですが、
今改めて見ると「何とも無鉄砲すぎてハラハラする」。
鉄郎さん有言実行で、だからこそ協力者もみつかるという幸運もあったものの、
あの頃と違って世情が変わっていくのを目の当たりにすると、
「危ないよ」と言ってあげたくなるのは、
それだけ年を取ってしまったってことでしょうか。

冥王星では劇中のBGMが混声合唱のアカペラが聞こえてきます。
このコーラス隊の人たち、女性の方は惑星メーテルでも、
コーラスするところがありますが、男性はここを除いたら他にどこで??
っと思っていたら、そのうち答えが出てきました。

そして親の見栄でガラスの機械化人にされたクレア。
私は自分が見た目で損する持病を持っているので、
綺麗な体のクレアが羨ましいと思ってます。
限りある命の大切さを訴える映画なのに、
逆行した考えですみません。

惑星ヘビーメルダーの酒場で、
親父から何を飲むかを聞かれ「ミルク」を注文して、
失笑される鉄郎さん。

そんなにディスって笑う事なくない?
機械化人酷いなぁ・・と、ここは今も昔もそう思いました。

この酒場のシーンでリューズの「やさしくしないで」
映画本編ではかおりくみこ氏歌唱でしたが、
シネマコンサートではリアルタイムで「銀河鉄道999」を知らかったであろう、
小此木麻里さんの歌唱。
映画でも歌の後に酒場中拍手喝采になるのですが、
それがフェスティバルホールにも移って来たかのような感覚。
これはシネマコンサートならではだと思いました。
これは映画では体感できないと思うので、貴重です。

トチローに逢って、時間城の場所を聞き、
代わりにトチローがアルカディア号の心になるために、
レバーを引いてトチローの肉体が滅んだり、
トチローの死を知って黙って立ち去るエメラルダス。
親友の墓を建ててくれたからと、ハーロックに助けられたり、
ヘビーメルダーの展開は毎度毎度「すさまじい」と思います。
ここで出てくるアンタレスが男前すぎてしびれました。

そして、機械伯爵を倒し、母親の仇を討った鉄郎さん。
最後に機械伯爵を裏切ったリューズに「逃げなさい」と促されます。
大昔、テレビで初めて見た時に、
ここから涙腺崩壊が止まらなかったのですが、
何故泣けてきたのかがわかった気がしました。

時間城崩壊とともに、リューズが弾いてるであろう、
アコギ1本の「やさしくしないで」が物悲しく聞こえたからだと思います。

機械伯爵を倒す時に突進する姿が私的に一番カッコ良かった鉄郎さん。
ヘビーメルダーを999が発ってから、食堂車でメーテルに愛の告白をする様は、
先のカッコよさとは違って、めちゃくちゃ可愛かった。
でも、その様はメーテルを苦しめ、クレアを悲しませることになるのですよね。

いつの時代も恋愛は上手く行ってる時は楽しく、
そうでない時は苦しいんだろうな~。
自分にとってはだいぶ昔で忘れそうだけど(笑)

惑星メーテルで衝撃の真実を知る鉄郎さん。
私だったら心が折れて、そのままネジになってしまってるかも・・・。
機会化兵に連れて行かれる鉄郎さんを見送るクレアさん。
切ないですね。

女王プロメシュームとドクターバン、
メーテルの、ある意味「骨肉の争い?」
はたまた「壮大な夫婦喧嘩」に娘が加担する体で、
惑星メーテルが崩壊の時を迎える時、
あの脱出シーンは何度見てもハラハラさせられます。
あれぞ「火事場の馬鹿力」発揮なのか?
本当によくギリギリで999に間に合う事が出来たなと感心させられます。

惑星メーテルを脱出して九死に一生を得たと思った鉄郎とメーテル。
ここで最後の試練が待ってました。

あのプロメシュームの手だけが出てくるシーン、
毎回見てても怖いです。

首を絞められ苦しむ鉄郎。
最後に「母さん」と言ってこと切れるかと思いきや、
クレアが体中発光させてプロメシュームに襲い掛かります。
発光させながらクリスタルガラスの体が砕けるクレア。
「鉄郎さん。私のたった一人のお友達。好きだった」
・・・ワタクシここだけは今でも泣けます。
健気なクレアさん・・・。

ガラスの破片が宇宙を舞う様子は、
何とも切ないですね。

ハーロックとエメラルダスに別れを告げて、
地球に戻った鉄郎とメーテル。

最後にメーテルとの別れが待ってました。
機関車のドアが閉まって走り出す999。
メーテルの名前を叫びながら、笑顔で見送ろうとする鉄郎。
そして壮大なストリングスのBGM。

メーテルには悲しい顔をみせまいとしてるであろう、
鉄郎の表情が、私的にまたまた泣けてくる展開。

実際、別れのシーンのアフレコの時、
メーテル役の池田昌子氏と、鉄郎役の野沢雅子氏は、
感極まってアフレコ中断になったというシーン。
見てるこちらにも、その感覚が伝わって来るようです。

最後に、ジェットストリーム城達也氏のナレーションで物語は終わり、
その流れで聞こえる「銀河鉄道999」
映画本編でエンドロールまで泣けて動けなかったことを、
子供の頃に初めて経験した作品でした。

シネマコンサートではタケカワユキヒデ氏のボーカルで、
生歌で聴けてムネアツ。
映画と違うのは、歌に合わせて場内ハンドクラップが起こった事。

エンドロールも見たいし、
タケカワユキヒデ氏も見たいというジレンマが生まれました。
冥王星で素晴らしいアカペラを聞かせてくれた、
男声コーラスの皆さんは、ここで「a journey to the stars」の、
コーラスに参加されてます。
勿論、女声コーラスと小此木麻里さんもです。

ゴダイゴオリジナルの「銀河鉄道999」はいいのは、
言うまでもありませんが、オーケストラバージョンの、
「銀河鉄道999」もこれはこれで良かったと思います。

シネマコンサートが終わってからは、
各パートごとに無言のご挨拶があり、
最後に指揮者の栗田博文氏、タケカワユキヒデ氏、小此木麻里氏の、
三人が深々と頭を下げてコンサートはおひらき。

また再演したら、ぜひとも見たいと思います。


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