夏のお勤めお疲れ様です。
アトピーにとって、春の次に辛い季節は夏ではないでしょうか?
長年アトピーに悩まされたワタクシはそう思います。
汗を放置していると、段々痒くなって仕事や勉強が思うように集中できないなんて事はありませんか?
また、職場に着いて冷房で涼んだあと、段々乾燥が気になったりしませんか?
そんな悩みをお持ちのアナタに肌に負担のかからない、
汗拭きの方法やスキンケア。
汗で湿ったシャツの保管方法を紹介します。
アトピー肌に汗は何故いけないか?
生物医療・医学
掲載日:2013年6月10日 印刷
アトピー性皮膚炎の患者が汗によってかゆみなどのアレルギー反応を起こすのは、
健康な人の皮膚にも存在するカビが出すタンパク質(MGL_1304)が汗に溶けて皮膚から体内に入り込むことが原因であることを、
広島大学大学院の秀道広(ひで みちひろ)教授らの研究グループが突き止めた。
このタンパク質を効率的に吸収または不活性化する製品を作ることで、
アトピー性皮膚炎の新たな治療やスキンケア方法の開発に役立つことが期待されるという。
研究グループは、アトピー性皮膚炎患者の汗の中でも、
特にアレルギー反応でかゆみの元となる物質「ヒスタミン」を大量に含んだ汗を調べ、タンパク質の一部であるアミノ酸の特有な配列をつかんだ。
その配列をタンパク質のデータベースで調べたところ、人間の皮膚に存在するカビの仲間、マラセチア属の真菌の一種「グロボーサ」のものと一致した。
この配列を基にタンパク質を作り、アトピー性皮膚炎患者の血液に加えると、ヒスタミンが出てきた。
健康な人ではこうしたアレルギー反応が起こらなかったため、このタンパク質が汗アレルギーの原因と結論づけた。
アトピー性皮膚炎は、特徴的な皮膚の変化とかゆみを伴う、慢性化する皮膚疾患。
その悪化要因にはいくつかあるが、約80%の患者は汗に対するアレルギーがあり、肘の内側やひざの裏、顔、首といった汗のたまりやすい部位に湿疹が出やすいことから、
汗は特に重要視されていたが、汗の中のどの成分が原因かは分かっていなかった。
研究論文“Fungal protein MGL_1304 in sweat is an allergen for atopic dermatitis patients”は、5月31日発行の科学誌「Journal of Allergy and Clinical Immunology」のオンライン版に掲載された。
Science Portalより引用
アトピー肌の人が汗をかいて放置してると、段々かゆみが出てくるのはこの「グロボーサ」の仕業だったのですね。
名前だけでもグロいですね。。。ダジャレか。
私は汗が乾いて塩分が残ったのが皮膚に刺激を与えてかゆくなると思っていたのですが、
このことを専門的にまとめると、上記のような研究論文になるようです。
この塩分が衣類についてしまう汗というのも、「悪い汗」なのですが、
これも冷房の効いてる部屋で長時間過ごす等、汗をかかない習慣が原因です。
良い汗をかくには、普段から適度な運動と水分補給、夏場でもシャワーだけでなく、
入浴で汗をかくことを意識して半身浴で汗腺機能をきたえて、良い汗をかける体作りも大切です。
職場に到着時の大量の汗で困った時のスキンケア
夏の暑い日に職場に着いたとたん、これでもかという位に流れ出る汗。
そのまま、冷房の力を利用して、服が乾くのを待つのもいいですが、
服が乾いた後、皮膚の乾燥が心配です。
ちょっと面倒かもしれませんが、上半身だけでも着替えがあると安心です。
更衣室のある職場なら、そのまま着替えることもできますが、更衣室がない職場もあるでしょう。
そんな時は、少し早めに出勤してトイレの個室で、着替えとスキンケアをしましょう。
始業ギリギリに到着すると、汗が引くのを待たずに仕事をする事になり、スキンケアもできません。
市販の汗拭きシートは、爽快感もありいい香りがしますが、
肌の善玉菌を壊すアルコールが含まれているので使わない方が無難です。
肌が赤くなったり、黒ずみの原因になります。
花王のキュレルシリーズやDHCからも低刺激の汗拭きシートが販売されてますが、
ノンアルコールというわけではないので、アトピー肌でも安心とは言い切れないようです。
肌に負担のかからないスキンケア方法
夏汗をかいた時には、まず汗を拭いてから、温泉水もしくは、国内のミネラルウォーターを
小さいスプレーに入れて吹き付けるか、コットンでパッティングして汗を拭きます。
国内の温泉水のミストなども手軽でいいですね。
ミネラルウォーターは何故国産が良いかと言いますと、日本人には軟水があっているからです。
エビアンやクリスタルガイザーよりは、「〇〇(日本の地名)の天然水」という水を使いましょう。
清涼感を出して熱を下げたいなら、ハッカ油を数滴入れても可。入れすぎると寒くなります。
但し、保存料などは入っていないので、2.3日で使い切りましょう。
自動販売機のある職場なら、1つくらいなら国産の天然水を置いていることもあると思います。
天然水を買ってアトマイザーに入れて、そのまま使ったらひんやりして気持ちいいと思います。
可能ならば冷蔵庫に保存できると、毎朝ひんやりクールダウンが出来ます。
次に、保水で敏感肌用の化粧水、更に服にべとつかないクリームで保湿しましょう。
汗で湿ったシャツを洗濯できない状態でロッカーに長時間保管する時の対策
スキンケアが終わったら、次は職場まで着てきた、汗で湿った衣服の保管が悩みですね。
そのまま天日干しが出来る環境なら、退勤時まで干して夕方に引き取ればいいですが、
天日干しが出来る職場の方が少ないと思います。
更衣室のある職場でも、そのままハンガーに引っかけたままロッカーに入れるにしても、
臭いが充満して、他の従業員の人から「スメルハラスメント」と指摘されてしまう可能性も0ではありません。
更衣室がない職場も、共有のハンガーレールに一枚上着でもないシャツがつるしてあったら、
そこから汗臭い匂いがしたら・・・。やぱり「スメルハラスメント」と言われてしまうかもしれません。
汗で汚れた衣服は、できるだけ早めに洗濯ができるのがベストですが、そこが困難な外出先。
防臭と、湿った衣服をそのまま保管することによっての雑菌の繁殖やカビを防ぐためにどうしたらいいか?
衣類の悪臭とカビよさらば
100均でも売っている重曹水とクエン酸水を衣服に吹き付けてから乾かします。
普段から重曹やクエン酸を使って洗濯されてる方ならご存知と思いますが、
重曹+クエン酸は消臭にも素晴らしい威力を発揮します。
重曹スプレーとクエン酸スプレーをご自分で作りたい方は以下のレシピもあります。
1、重曹スプレー
(水500ccに重曹大さじ2~5)
2、クエン酸スプレー
(水500ccにクエン酸大さじ3~4)
洗濯物の臭いは重曹とクエン酸で!重曹スプレーの消臭効果がスゴイ!一部抜粋
まず、汗が染みついた服に重曹スプレーを吹き付け、もみ込んでから
クエン酸スプレーを吹き付けます。
そして、始業までに「湿り気オサラバ」するなら、ビニール袋と携帯用扇風機で乾かします。
ビニール袋は、シャツ1枚入るくらいのものなので、スーパーやコンビニで貰う袋の大き目のものがあるといいでしょう。
袋の角部分2か所を切って、空気を逃がす穴を作り(これは自宅であらかじめ準備するとベスト)、
そこにシャツを入れて袋の上部から扇風機の風量強めで風を送ると、自然乾燥より早く乾きます。
本来は、ドライヤーで乾かす方が時間短縮にもなりそうですが、
コード付きドライヤーは電源のある場所を探さないといけない。
そして、電力の消費量も多いので、職場の電気を私用で使うのはよろしくない。
電池式のドライヤーはマメに電池を取り替えないと持たないので、
コスパ的に不向きと思い、今回は電池で動く携帯用扇風機での乾燥を紹介しました。
乾いた衣類はジップロックで密閉して、ロッカーに入れて置いたら汗の臭いも広がらないので一安心。
クエン酸には衣類を柔らかくする効果もあるので、一石二鳥です。
まとめ
アトピー肌の夏のスキンケアは軟水を使って汗を除去して、
自分の肌に合った、化粧水とクリームで保水と保湿で悪化予防。
重曹とクエン酸を使って、エコな衣類の防臭防カビ
これらを始業前に行うと、少々時間を要するので
夏の日の出の早さを生かして早めに出勤を