夏に熱中症で屋内でお亡くなりになる方には、高齢者が多くいます。
なぜ、他の年代より高齢者に亡くなる人が多いのか気になりますね?
高齢者の家族が一人で住んでいる場合は勿論、
一緒に住んでいる場合でも、高齢者(ここでは65歳以上)と若い人では、
暑さの感じ方がどのように違うのか?
段々昔より気温が高くなる現在、どのような事を知っておけばいいかを調べてみました。
熱中症を起こす高齢者の特徴と原因
高齢者が熱中症を発症する原因としては、高齢者は若い時より暑さを感じにくくなっていて、
水分も減少してくるという事が挙げられます。
では、どのように対策すればいいのか?
次の章から具体的に紹介します。
高齢者は熱さを感じにくい
健康面ではどのようにしたらいいか?
・高齢者は体温調節機能が低下するため、皮膚の温度センサーの感度が低くなるうえ、体内に熱が溜まりやすくなっています。
また、若い人より温度の変化に気付きにくいので、温度計を目に留まるところに置いて、室温をいつでも確認できるようにしましょう。
・高齢者の部屋のエアコンの設定温度は30℃から31℃と、夏季のエアコンの「暑すぎない寒すぎない快適とされる温度」より高い設定になってる場合が多く見られます。
(参照:環境省「熱中症環境保健マニュアル2018」)
温度と湿度が分かる温度計があると、エアコンを除湿運転に切り替えた方がいい見極めがしやすいです。
環境面はどうしたらいいか?
・高齢者はエアコンの冷えを嫌い、また節電のためにエアコンを使わな傾向があります。
・冷えが気になるなら、直接風が身体に当たらない風向きにしましょう。冷えは下に降りるので、
風向きを天井に向けて送風をするだけでも、部屋全体を冷やすことが出来ます。
・あまり温度を下げると、外出時の温度差が身体の負担になりますので、温度の下げ過ぎには注意しましょう。
・エアコンも冷房・除湿・送風の使い分けの他に、扇風機や気温の低い時間は窓を開けるなどして涼しい環境で過ごすようにしましょう。
高齢者が熱中症の為に屋内でお亡くなりになった人の90%がエアコンの電源が入ってない、もしくはエアコンがない状態でした。
(2015年東京23区/東京都監察医務院)
・湿度にも気をつければ体感温度は変わります。同じ28℃でも湿度が高い(85%)と暑さが不快で、
湿度が低い60%であれば快適に過ごせると言われています。
ちなみに筆者の家には80前の母親がいますが、夏中エアコンを掛けた年はそれまでのような夏バテにもならず、内科に通院しないで過ごせました。
この時短時間出掛ける時と、屋内外の温度差が激しいときはエアコンを自動運転でつけっぱなしの方が電気代が抑えられます。
こまめにエアコンの電源を切っていると、室温を下げる時に一番電力をつかうので、かえって電気代が高くつきます。
高齢者は水分が減少している
飲んで補給
・カフェインのない麦茶で水分補給。
汗をかいた後は経口補水液をゆっくり飲むことがおススメ。
経口補水液はドラッグストアで買う事ができますし、
家庭で作る事もできます。水1リットルに対し、砂糖大さじ4杯と、塩小さじ1/2で作れます。
・あわせて塩分も程よく食事で意識しながら摂りましょう。
ただし、かかりつけ医から水分と塩分の制限がある場合、よく相談の上、かかりつけ医の指示に従いましょう。
体の外から冷やすグッズや、入浴やシャワーの活用
・入浴はぬるめの40℃以下のお湯で長湯をしないように気をつけて入りましょう。
入浴時は水分が体内から汗になって流れ出るので、入浴前後に水分を取るようにしましょう。
・常に手に届くところに飲み物を置いて、外出時は水筒やペットボトルを持ち歩きいつでも水分が取れるように心がけましょう。
・シャワーや冷たいタオルで拭くだけでも冷やす効果があります。
健康な身体を作る
汗をかく習慣をつける
年齢を重ねると、若い時ほど汗をかきにくくなります。
しかし、汗をかく習慣が身につくと、出る量も増えるので早朝や夕方の散歩など、無理のない範囲で汗をかくようにしましょう。
外出が無理なら室内でストレッチで体を動かすのも、多少は汗をかけるようになります。
外出時は暑さに耐えられなくなった時のために、どこに涼める施設や店舗があるか確認しておいて、いざというとき駆け込めると安心です。
外出時は帽子や日傘で直射日光を避けましょう。
服装は麻や綿などの天然素材は通気性が良いです。
首の周りを冷やすグッズを活用すると、熱さが和らぎます。
夏の睡眠時はどのように過ごせばいいか?
冷却シートやスカーフ、氷枕を活用しましょう。
寝具に冷却マットがあると、寝苦しさから解放されます。
睡眠時も動脈のある首回りを冷やすと、効率よく冷やせます。
もしもの時の為に備えておきたいこと
緊急時に困った時の連絡先を携帯しましょう。
携帯電話や手帳に病院などの連絡先を書いて保存しておくと、いざというとき役に立ちます。
家族と同居、独り暮らしに関わらず近所の人と常に連絡が取り合えるようにするなど。
がお互い注意できる環境が大事になります。
高齢者と同居されてる方は、高齢者が水分補給のタイミングを確認するなどの協力体制を作っていきましょう。
まとめ
高齢者を熱中症から守るためには…。
・直接体に風が当たらないように、28℃前後でエアコンをかけて無理をしない
・熱中症にならない体づくりのため適度な運動をして汗をかきやすい体をつくる
・麦茶や経口補水液で水分補給
・外出時は日傘や帽子を活用し、必ず水筒かペットボトルを常備
・寝る時も冷却シートや夏向けの寝具、冷却グッズで快適な睡眠を
夏バテしない体づくりが必要です。
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