チコちゃんに叱られる なんで脂がのってるとおいしいの?1月24日放送分

ゲスト福山雅治、雨宮塔子

なんで脂がのってるとおいしいの?

福山雅治:脂そのもののうまみではなくて、脂に対して脳が多幸感を感じて
うわぁ~じゅーしー幸せ~ってなっちゃう。

チコちゃん:多幸感を感じるってのはあるんだけど、そもそもなんでそうなったのかなってことなのよ。

福山雅治:人間は元々脂っこいものを食べてなかったあから。

チコちゃん:お、そのあとは?

福山雅治:え、そのあと?脂っこいものを食べちゃったわけですね?

チコちゃん:そう、そのきっかけは?

福山雅治:あ~、狩猟採集?

チコちゃん:なにが狩猟されたからってもう聞いちゃう!

福山雅治:動物?

チコちゃん:動物てか生き物ね。

福山雅治:生き物?

岡村隆史:福山さん上手いことヒント出させてますよね。

チコちゃん:ちょっと言わされちゃってる。

福山雅治:動物じゃなくて生き物ってことは、お魚?

チコちゃん:ものが何なのかいいなさいよ!ものがなんなのか言いなさい!…ズバリ!

福山雅治:シャケ?

チコちゃん:ボーっと生きてんじゃねーよ!

こたえ まぐろがたくさん取れたから~!

解説:畿央大学 健康科学部 山本隆教授

脂がのるとおいしくなる仕組み

人間の味覚は脂を食べただけでは美味しいと感じません。
人間の味覚は「甘味・酸味・塩味・苦味・うまみ」がありますが、
脂はこのどれにも属しません。

なぜ、脂がのってるとおいしいのでしょうか?
脂が口の中に入ることによって、食べ物にしっとりとした食感を与え、
更に食べ物の味を増強する働きがあるからです。

脂の一部は唾液によって、脂肪酸とグリセリンに分解されます。
脂肪酸には食べ物の「うまみ」「甘味」を増強してくれる働きがあります。

私たち人間が味を感じているのは、舌の部位で乳頭と呼ばれる突起物です。
その中に味蕾(みらい)という細胞集団があります。
味蕾が脂肪酸を感知すると、食べ物のうまみを伝える能力がアップします。
そのため脂がのるとおいしいと感じるようになります。

例えば、トーストにバターを塗るのと塗らないのではおいしさに違いが美味しく感じると思います。
バターも脂のいちぶが脂肪酸となり、味蕾の受容体を刺激してパン自体の美味しさを増強させると考えられます。

更にヒトが脂の乗った食べ物を好む理由として、脂を飲み込んで消化吸収されると、
人間にとって大きなエネルギー源になります。

人間が生きていくうえで、必要とされる三大栄養素で比べてみると、
炭水化物 100gあたり400kcal
たんぱく質 100gあたり400kcal
脂質 100gあたり900Kcal 2倍以上

食べ物を脂と一緒に食べる事で おいしい+体に有益=幸福感

脂を取り始めるきっかけ

脂ののった食べ物は江戸時代は腐りやすいため、流通がむつかしく、
まぐろのトロなどは処分されていました。

しかし、あることがきっかけで人間は脂のとりこになります。
1810年にまぐろが大量に獲れたからです。

江戸時代をまとめた「武江年表」によりますと
まぐろが1日1万本獲れると記されています。

この事について食文化研究家の永山久夫先生によると
まぐろが大量に獲れたことで、トロの部分も大量に余ります。
さすがに捨てるのはもったいないと、庶民たちは考えたと思われます。

江戸の庶民はトロの部分を捨てずに済む方法を考えます。
そのため考案されたのが、「まぐろ鍋」というトロを食べるための料理でした。
まぐろ鍋とは、トロとネギをしょう油で煮た庶民の味でした。

火を通すことで脂を安全に食べる事が出来て、トロの脂がしみこみ、
うまみがが倍増したことから、まぐろ鍋が庶民の間で大流行しました。

その結果、トロの美味しさが殿様や、上流階級に広がっていって、
日本人の脂を食べる文化が定着していったと考えられます。

明治になるとバターや牛肉などの西洋の文化が日本にも入ってきて、
日本人はより脂を好むように変化していきました。

まぐのトロはおいしくて高エネルギーと脳に刷り込まれ、
脂がのっていると美味しいと日本人に広まったのです。

脂が一番のっている食べ物は、アブラボウズという魚で体の40パーセントが脂肪で出来ているそうです。
アブラボウズは深海魚で深海600メートルのところに生息。
刺身は真っ白で脂そのものです。
味は最初は刺身で後から肉に変わるという、不思議な味のようです。
脂が多すぎるとお腹を壊すので、たくさん食べてはいけない食べ物です。

チコちゃんが捨てられないものって何かな?

チコちゃん:駅弁の釜めしの釜

感想

色々美味しそうな食材を見ていると、まぐろのお刺身がたまらなく欲しくなりました。
脂肪とはほどよいお付き合いが出来るといいですね。
ダイエット頑張らねば(汗)


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