前の記事の続きです。
知らない間にディストリビュータ
渋々ネットワークビジネスに参加することになったけど、私はただただ商品を体に入れていくだけで、それ以上の事は何もするつもりはありませんでした。この業界用語でいうところのアップ(私の場合、祖母の知り合い)が口にする「仕事」の意味も分かりませんでした。
私のアップがネットワークビジネスの説明会のスケジュールを地元の拠点に取りに行く際に、登録会で私の事をディストリビュータ(販売員)登録を私に一言もなく手続きをしました。。。まだ個人情報保護法など無かった時代、こんなことがまかり通ってました。
ディストリビュータ登録をすれば、商品購入が定価の30%OFFになるという事で、少しは負担が軽くなるし、「知り合いに商品を購入したい人が居たら販売できる権利」も得ることになりました。
これがアップが口にしている「仕事」の事でした。
初めて連れていかれた集会の会場だった自宅も、豪華なセダン車も「権利収入」で得たものだそうです。
自ら、健康に関心のある友人知人をビジネスに誘い、まず愛用者になって貰い、登録会に参加させてディストリビュータ登録をさせて自分のダウンになって貰い、ダウンにも商品を販売させて・・・・。を延々続けて行けば、自動的に収入が入ってくるシステムですね。
まだ、インターネットも一般人には普及してない時代、夢物語みたいでした。
では私も早速古くからの友人に声をかけ・・・なんて素直に実行することはありませんでした。
自分の体の事で精一杯だし、友人も一緒に商品の愛用者になってもらうには、私もある程度元気にならないと伝わらなかったであろうことが一つ。そしてまだ30歳にもなってない頃だったので、高額な健康食品を勧めるなんてとんでもない事に思えました。
軽く、声をかけてみたけど見事に玉砕しました。
そのことはさておき、商品を愛用?していくうちに、自分ではあまり自覚は無かったけど段々「肌がきれいになってきたね。」と言われるようになりました。「色んな人の話を聞くといいよ」と言われ、いくつかのグループの集会に参加するようになりました。
洗脳は恐ろしい
私がお世話になったグループは大まかに分けると3つのグループです。
グループB・・自宅から近所を拠点にしているグループ。こちらの方が本当のセレブ主婦も混じってたような気がします。
グループC・・こちらも自宅から近所を拠点にしているグループ。アトピーを克服した娘を持つ夫婦で活動。車移動の時にお世話になる。
どのグループも商品に惚れこんで「お伝え」する活動をしてました。
私はその異様なまでの前向きさが怖かったです。
実は、このビジネスに出会う少し前に左目がかすむ症状が出て、アトピー患者にありがちな白内障の合併症が出始めまして、眼科からも手術を勧められてたけど、怖くて踏み切れないままでした。
そのことをグループAの集会で話すと「うちの商品使ったら(以下薬機法抵触のため自粛)」
とにかく飲むのも付けるのも、他の愛用者もここの商品を使って白内障も糖尿病も(こちらも以下自粛)
ここの会社が扱う商品がどれだけ素晴らしいか、そして薬や医療行為がどれだけ怖いかを植え付けられる話が多かったです。
要するに「健康を取り戻したいなら、天然成分が100%近く含まれるうちの商品を沢山使いなさいよ。」という事でした。
摂取する量も2リットルのジュースを一日で一本開けるくらいの勢いで飲まないと行けない。
ざっくり計算してジュース代だけで、ひと月24万円。
その他にジュースがベースになった化粧品や、プロポリス等のサプリメントも投入です。
いくら貯金が沢山あって、それを切り崩せるだけの余裕がある祖母にも「協力して」とは言えないです。
グループBでもまだ末端の人で、グループAのアップほど偏り過ぎない思考をお持ちの方が「うちの舅が白内障手術した病院は名医やから行ってみたら?」と勧めて下さった病院に行き、思ったより入院費用もかからない事が分かり、これ以上手術を延期するのは時間の無駄と判断。
白内障手術は怖かったけど、保険も利くのでジュース30%OFFの金額10本分の医療費を出せば、2泊3日の入院で済むことを考えたら、医療機関のお世話になる方が賢明と思いました。
若気の至りで馬鹿まっしぐらだった私は、医師をことごとく否定するグループAの考えに反発するがごとく「私は白内障手術を受けます」と黙ってりゃいいのに宣言しました。
そしたらグループAの偉いのから2番目位いのオバサマから「そんなこと言ったら罰が当たるよ!」
はぁ?ジュースが罰?
この人おかしいよ?
次の記事に続きます。