テレオペは座学研修やOJTの時に言葉遣いのレクチャーを受けます。
大抵「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の穴埋め問題をペーパーテストで知識のすり合わせをします。
基本が「行く」なら、謙譲語は「伺う」「参る」、尊敬語は「いらっしゃる」「お越しになる」、丁寧語は「行きます」と、使い分けを再認識します。
その他の言葉の使い分けについては、ビジネスマナー講座の類のサイトで詳しく紹介されてますので、ここでは割愛します。
現場に出ると、このような座学で学んだことが生かされない場面に毎日出くわします(笑)
新人のオペレーターだけではなく、ベテランのオペレーターや教育担当の講師ですら間違った使い方をしてるのが聞えてきます。
立場上突っ込みたくても突っ込めないのが辛い所。
ここでは自戒の意味も込めつつ振り返ってみたいと思います。
1.おっしゃられる
これ、教育担当や上司でも使ってる方が多い言葉遣いです。
何がいけないかわかりますか?
「言う」の尊敬語の『おっしゃる』に、「する」の尊敬語の『される』がプラスされた「二重敬語」になります。
実際に聞こえてくる通話、「お客様がおっしゃられた〇〇ですが・・・」これ、特定のオペレーターではなく本当にあちこちから聞こえてきます。恐らく間違っているのは頭では分かっていながらつい口に出てしまうのではと信じたいです。
別にこの言葉遣いをしたからと、お客様からお叱りの言葉を頂戴することはめったにないですが、まどろっこしく聞こえます。
たまたま電話に出られたお客様がベテランの同業者だったら、本件に入る前に言葉遣いで注意を受けるかもしれませんので、正しく使えて損はないです。
言うまでもなく正しい敬語は「お客様がおっしゃった〇〇ですが・・」
敬語は一つでいいです。
2.私の方から説明させていただきます。
「~の方」というのは二つ(二人)以上の比較からくる言葉なので、むやみに使わないのが無難です。
個人的に、電話の仕事を離れて経理事務の仕事に就いていた時、毎朝朝礼で話をする上司がやたらと「〇〇の方から」を連呼してるのを聞いて内心「それ間違ってるし」と思いながら悶々と朝礼時間を過ごしてました。時々「~の方から」を何回言ってるか数えてみたり(苦笑)
今考えると職業病ですね(;^_^A
これも「私から説明させていただきます。」でOKです。
3.私のお声聞こえてますでしょうか?
耳の遠いお客様や、携帯電話からかけてこられるお客様の電波状態が良くないときに発する言葉です。
自分の声を「お声」と言うのはおかしいですね。
「私の声聞こえてますでしょうか?」でOKです。
4.〇〇様でございますか?(ございますね?)
ベテランのオペレーターさんが連発されてます。
人当たりの良い声をされてるだけに本当に勿体ないと思います。
ここの現場は定期的なフィードバックが行われてないので、クレームに発展しない限り誤った言葉遣いのまま訂正が入らないので残念だなぁって心の中でつぶやいてます。
「ございます」は自分自身に対して使う言葉です。相手に対して使う言葉ではありません。
昔流行ったコミックに「白鳥麗子でございます」がありましたが、この「ございます」だって白鳥麗子が自分自身を指してるのは言うまでもないでしょう。
この「ございます」の所をすべて「いらっしゃいます」に置き換えたら絶対もっと綺麗に聞こえるのになぁって思います。
5.よろしかったですか?
バイト敬語と呼ばれるものですね。案内に漏れか無いか、お客様がおっしゃることはこれで間違いないかの確認の場面でつい発する言葉ですが過去形で確認するのは良い印象を与えにくいです。
「よろしいですか?」もっと丁寧な対応にするなら「よろしゅうございますか」がベターでございます。
6.なるほど
お客様から内容確認をする際に、傾聴してると伝える手段の相槌。
なるほどは目上の人が目下に対して使う言葉なので、お客様に使うのは失礼にあたります。
「はい」「ええ」「さようでございますか」「(オウム返し)でよろしいでしょうか」を使い分けて傾聴しましょう。
7.〇〇様のご携帯でしょうか?
最近は、発信の時に連絡先が携帯電話となるケースが増えてきているので、名乗りの後このような切り出しでご本人確認をするのですが、「ご携帯」は「おパソコン」と言ってるに等しい位、回りくどい言い回しです。
「〇〇様の携帯電話でよろしいでしょうか?」がスッキリと聞こえます。
8.〇〇という形をとらせていただきます。
サービスの説明や案内をするときに使いがちな言葉。
例えば「連絡方法はメールという形にさせていただきます。」は「連絡方法はメールにさせていただきます。」で伝わりますね。
このような言葉遣いをしてると、お客様からお叱りを受けることがあります。
敬語の中でも特に間違って使われてる言葉遣いをいくつかピックアップしました。
電話応対以外でもビジネスシーンでうっかり使ってる言葉遣いが一つくらいはあると思います。
私もここで記事にしたからには、誤りの無い様に使い分けて行きます(キッパリ)